音楽高校~音楽大学の頃の覚え書き
東音在学中の思い出や実技レッスン、オールドイタリアン楽器との巡り会いまで
高校時代からいよいよヴァイオリン漬けとなり、嬉しい日々となります。
この頃は長い時で1日6時間位さらっていたらしいですが、夢中だったのでしんどかったという記憶はありません。
私は本格的に取り組んだのが遅い方で、相変わらずのマイペース、でも、音大受験のため師事した先生からは親同伴でレッスンに来なさいと言われました。
音楽の素養のない親には大変だったようで、毎週のレッスンを録画録音していました。けれども、余り再生して反省したことがなく、誠に申し訳ないという後悔もあります。
振り返って改めて聞き返すと、とても懐かしいです。
本当にありがとうございました!
音楽全般について幅広く教えて頂き、親子で充実した時代を過ごすことが出来たと、もう感謝しかありません。
通学は電車1本!!
憧れて~~あっという間だった音大時代
東京音楽大学では入学時に師事したい先生の希望を提出できるのですが、私はお目にかかったこともない憧れの先生のお名前を書き、晴れて大谷門下生として頂きました。万歳!!
在学中は、オーディションや実技成績により、多くの貴重な機会を得ることも出来ました。
ドイツ・バイエルン州立青少年オーケストラへの参加、モスクワ音楽院での交流演奏会、有名な諸外国の先生方の公開レッスンへの出演、学外での弦楽アンサンブル演奏会等々、東音ならではの華やかな演奏の機会を得ることが出来ました。
この頃の経験が、後に、単身で渡欧してマスタークラスを受けたり出来る自信へと繋がりました!
毎回の実技レッスンは音楽業界の話~演奏やコンサート等々、興味深い楽しさ満載の時間で、お陰様で大学ではのびのびと練習に取り組め、音楽を仕事としてやっていきたいと本気で考えられるようになりました。
東京音楽大学は、2019年から代官山キャンパスが新設され羨ましい限りです。もう一度、東音生をやりたいぐらいです。
何かの時には相談できる拠りどころがあるのは大変心強いです。
本番や試験の度にお世話になった伴奏ピアニストの先生をはじめ、実技や室内楽でも多くの先生方に様々な角度から教えを頂き、有名な先生方に直接にご指導頂けたことは、振り返ると大変に凄いことだったなと思います。
本当にお世話になりました。
演奏することに改めて目覚めた音大時代
大学時代の後半は様々な楽器を試し、気に入る楽器を求めて何度か買い替えましたが、それはとてもストレスで、段々オールドに憧れるようになり、内緒でストラドをお借りしていたこともあります。
確かに凄いなという実感で、お陰で少し腕も上がったかもしれません。
大学院の頃に現在のオールドイタリアンに、3年がかりでやっと巡り会えて、本当に幸運だったと思います。
最終的には、ホールで音がきちんと届くかどうか試して、決め手となりました。
弓は、高校時代に当時の恩師が一緒に楽器店にて、2本選び借り出して下さり、やはり、ホールで試して合格したものを現在も愛用しています。
実は、こっちが良いと意見が一致したのは、2本の内の安い方でした。そう言うものなのだなと思い知りました。
私の場合、何もかも手探りだったので、だいぶ遠回りして無駄もあったのですが、幸いなことに良い風に考えるタイプのため現在も変わらず挑戦が続いています。
様々な楽器を弾いて~今の楽器と巡り会う
小さい頃は、弦の交換、楽器を拭く(どこかで鹿革で磨くと音が良くなると聞いたらしい)、肩当ての調整、指定された版の楽譜を探す、伴奏用楽譜のコピーと製本、ピアニストの先生と日程調整、楽器屋さんで弓の毛替えやメンテナンス等々、ついには防音室の設置まで、音楽に無関係な親でも必然的に参加するので色々詳しくなったそうです。
小学生の頃は、ヴァイオリンがさらえないと困ると信じこんで、泊まりがけの旅行は殆ど行かなかったと思います。
今は笑える話ですが、1日さらわないと取り戻すのに3日かかると親も信じていましたから。
親がヴァイオリンを弾けるかどうかは余り関係ないと思いますが、一緒に興味を持って取り組むとなかなか奥の深い面白い楽器だと思います。
古物商でもある楽器屋さんやメンテナンスの職人気質の方などから情報を得たり、書籍やカタログなどをよく見ているので、私より親の方が知識はあるかもしれません。
家族で美術館やコンサートホールに行く機会を多く作り、西洋の文化や歴史にも興味を拡げられたら素晴らしいのではないでしょうか。
このテーマは一旦ここまでといたします。
<完>